お知らせ
<< お知らせ一覧へ戻る

公益社団法人日本顕微鏡学会 第71回学術講演会シンポジウム
OT-2 IIRSシンポジウムのご報告
「SEM、低加速STEMの新たな跳躍」

去る5月13日に公益社団法人日本顕微鏡学会 第71回学術講演会シンポジウムが開催されました。

日  時 平成27年5月13日(水) 13:00〜16:25
日本顕微鏡学会第71回記念学術講演会1日目)
場  所 国立京都国際会館1階(D会場)

プログラム

座長 :岡部 繁男(東京大学大学院)、大隅 正子(綜合画像研究支援)

13pmD_OT2-01 13:00〜13:25 (招)  
ATUMを用いた連続切片からのSEMによる神経組織の立体再構築
岩ア 広英1,2,岡部 繁男1,2
1東京大学大学院,2科学技術振興事業団
13pmD_OT2-02 13:25〜13:50 (招)  
FIB-SEM を用いた骨組織の微細構造解析
網塚 憲生1,長谷川 智香1
1北海道大学大学院歯学研究科 硬組織発生生物学
13pmD_OT2-03 13:50〜14:15 (招)  
セルロース高分解性糸状菌の形態学的解析
小笠原 渉1,志田 洋介1,田原 伸悟1,藤原 南穂1,森川 晃成2,生頼 義久2,多持 隆一郎2,南郷 脩史3,岡田 仁4,大隅 正子4
1長岡技術科学大学,2日立ハイテクノロジーズ,3ラトックシステムエンジニアリング,4綜合画像研究支援
13pmD_OT2-04 14:15〜14:30  
超高圧電子顕微鏡と連続スライスSEMによる細胞小器官の三次元超微構造解析の試み
森山 陽介1,厚沢 季美江1,榎本 早希子2,荒井 重勇2,臼田 信光1
1藤田保健衛生大学,2名古屋大学
13pmD_OT2-05 14:30〜14:45  
連続切片走査電子顕微鏡観察・3D再構築法によるゴルジ装置の立体構造解析
甲賀 大輔1,久住 聡1,牛木 辰男1
1新潟大学大学院 医歯学総合研究科 顕微解剖学分野
13pmD_OT2-06 14:45〜15:00  
SBF-SEMを用いた分裂酵母核構造の形状変化の効率的な定量解析法
中野 賢太郎1,岡田 仁2,宮崎 直幸3,村田 和義3,高木 智子4,佐藤 眞美子4,谷澤 英樹5,野間 健一5,大隅 正子2
1筑波大学,2綜合画像研究支援,3自然科学研究機構・生理科学研究所,4日女大電顕施設,5ウィスター大学
 
座長 :臼倉 治郎(名古屋大学)、成田 哲博(名古屋大学)
13pmD_OT2-07 15:10〜15:35 (招)  
低加速STEMの現状と今後
末永 和知1
1産業技術総合研究所
13pmD_OT2-08 15:35〜16:00 (招)  
生細胞ナノ空間構造解析用Cryo-in lens-S(T)EMの開発
臼倉 治郎1,成田 哲博1,砂押 毅志2,二村 和孝2,大隅 正子3
1名古屋大学,2(株)日立ハイテクノロジーズ,3日本女子大学
13pmD_OT2-09 16:00〜16:25 (招)  
高分解能SEMにおける画質向上のための試み
佐藤 貢1
1(株)日立ハイテクノロジーズ

公益社団法人日本顕微鏡学会 第71回学術講演会 IIRSシンポジウムに参加して

東京大学大学院医学系研究科神経細胞生物学分野 岡部繁男先生

平成27年5月13日に京都国際会館で開催された日本顕微鏡学会において、IIRSによるSEMと低加速STEMをテーマとしたシンポジウムが開催され、その前半部分の座長を大隅正子先生と共に務めさせていただいた。 午後1時から4時半までの長丁場だったが、前半では生物系試料を用いたSEMによる観察技術の話題、後半では低加速SEM、S(T)EMに関する話題が取り上げられ、この研究分野の現況を俯瞰する上で非常に有意義な催しとなった。 前半の生物試料に関する発表では、これまでの電子顕微鏡法では扱うことが困難であった大きな体積を対象として、組織の微細構造をSEMにより連続的に取得した後に立体再構築を行い、その立体情報、細胞内構造、細胞間ネットワーク等を効率良く可視化する技術の進展が把握できた。 6題の発表が神経、骨等の動物組織、糸状菌、分裂酵母といった様々な生物材料を対象としていた事も印象的で、この技術が特定の生物の研究ではなく、広い分野において重要な技術と認識されていることが実感された。 技術的にはテープ上に回収した切片を観察する方法(ATUM)、ナイフにより切削した表面を観察する方法(SBF-SEM)、イオンビームにより加工した表面を観察する方法(FIB-SEM)の三つが現在の主流であり、それぞれの方法の利点と欠点を研究者が良く把握することが重要である。 またいずれの手法も現在は技術の高度化の途上にあり、今後更なる解像度やデータ取得速度の改善が見込まれる。 臼倉治郎先生と成田哲博先生が座長をされた後半のセッションでは、低加速STEMによる炭素原子とその結合状態の可視化、凍結試料における細胞骨格のSEM, STEM像の取得、またFE-SEMでの高画質イメージングに必要なハードと条件設定についての講演が行われ、低加速SEM・STEMを利用した材料研究・生物研究の今後の発展が期待できる内容であった。 本シンポジウムを通して会場は満員の盛況であり、この分野に興味を持つ学会員の急速な増加を反映している。 このような催しを継続的に行い、技術的な進歩とその具体的な応用についての議論を発展させることが出来ればと強く感じた。

写真集

  • 東京大学大学院 岩崎広英先生

  • 前半座長の岡部繁男先生と大隅理事長

  • 北海道大学大学院 網塚憲生先生

  • 長岡技術科学大学 志田洋介先生

  • 藤田保健衛生大学 森山陽介先生

  • 新潟大学大学院 甲賀大輔先生

  • 熱心に質問する参加者

  • 日本女大学 高木智子先生

  • 産業技術総合研究所 末永和知先生

  • 後半座長の臼倉治郎先生と成田哲博先生

  • 名古屋大学 臼倉治郎先生

  • 日立ハイテクノロジーズ 佐藤貢先生

▲ページtopへ
<< お知らせ一覧へ戻る