新年度のご挨拶

事務所近くの国立劇場の桜もすでに見頃になり、今年もIIRSは新年度を迎えました。

昨年度IIRSは、会員の皆様の暖かいご支援を頂いて、6月の日本顕微鏡学会学術講演会(開催地:札幌市)、9月の日本植物学会(開催地:野田市)でそれぞれシンポジウムを、12月の日本分子生物学会(開催地:神戸市)では年会フォーラムを開催し、会員外の方々に“視ることの必要性”の普及・啓発に努めました。

11月のIIRSワークショップでは、「研究開発の現場とその将来―次世代に繋げて行くための技術人材」をテーマに掲げ、潟Rーセーの山下美香様と潟jチレイの石井寛崇様から、それぞれにご講演を頂き、ご参加の皆様と活発な議論・意見交換ができました。また、講演に続くアカデミックサロンでも、「指導者のあるべき姿とシステムプログラム」をテーマに、安永卓生会員が代表を務めた新技術振興渡辺記念会平成28年度下期調査研究の成果に基づき、日本ラグビーフットボール協会コーチングディレクター中竹竜二様をお招きして、スポーツ分野における指導者育成のあり方について“フォロアーシップ”に重要性を唱えるユニークな観点からご講演を頂き、皆様から沢山の好評を頂戴いたしました。また、12月の日本顕微鏡学会シンポジウム(開催地:宮崎市)のアカデミック・ランチョンセミナーでは、「研究指導者育成の現況と異分野(特にスポーツ分野)における指導論に関する調査研究」をテーマとして取り上げ、レスター大学の諸根信弘先生から「英国における研究指導者育成の現況」をご紹介いただくなど、グローバルな視点を含めた有意義な意見交換ができました。これらの活動につきましては、IIRSのホームページに詳細が報告されておりますので、お目通し頂けましたら幸いに存じます。

そして今年度は、5月の日本顕微鏡学会学術講演会(開催地:久留米市)において冠ワークショップ「再生臓器の開発と臨床応用に資する電顕解析と将来展望」を、9月の日本植物学会(開催地:広島市)では日本植物形態学会との共催でシンポジウム「電子顕微鏡で観る多様な生命現象」を開催します。さらに11月のIIRS ワークショップは「顕微技術が魅せる生物の姿とその利活用―Seeing is believing! or is it? ―」をテーマに掲げ、12月の日本分子生物学会年会(開催地:神戸市)のフォーラムでは、前島一博先生に「細胞内のクロマチンの動きを見る」と題してご講演頂くことを予定しております。

新技術振興渡辺記念会調査研究につきましては、平成18年度から継続してご支援を頂いておりますが、平成27年度下期に澤口朗会員を代表者として始まりました「若手研究者育成・支援の調査研究」は、平成28年度下期には安永卓生会員を代表者として「研究指導者育成の現況と異分野(特にスポーツ分野)における指導論に関する調査研究」へと発展しました。さらに平成29年度下期の調査研究助成では「iPS細胞再生臓器品質評価に資する電子顕微鏡解析の現況と将来展望に関する調査研究」と題して、澤口朗会員が中心となって人材育成に関する纏めの調査研究を進めております。そして平成30年度下期は光岡薫会員に代表をお願いして、2017年ノーベル化学賞が授与された「クライオ電子顕微鏡法」の現況と将来展望に関する調査研究を展開する計画です。

この数年、ノーベル賞化学賞や医学生理学賞の授賞対象となった「超解像顕微鏡」「オートファジー」「クライオ電子顕微鏡」は、いずれもIIRSが普及啓発に取り組む<可視化技術>と直結した研究テーマであり、この追い風にのって更なる普及啓発活動を展開する決意を新たにしております。

創立から14 年目を迎えるIIRSでは、今年度から新たに事務局長をお迎えし、事務体制を一層強化しながら、更なる発展を目指して参る所存でございます。IIRSの事務所は都心に程近い半蔵門の大変便利な場所にございますので、会員の皆様にはどうぞお気軽にお立ち寄り下さり、私どもスタッフを激励して頂きたく、お待ち申し上げております。

今年度も、会員の皆様のご活躍とご健康を祈念し、IIRSへの一層のご支援を心からお願い申し上げて、新年度のご挨拶とさせて頂きます。

認定NPO法人綜合画像研究支援
理事長 大隅 正子