新年度のご挨拶

東京の桜はすでに見頃になり、IIRSは創立十五周年の節目となる2019年の新年度を迎えました。

昨年度も会員の皆様からの暖かいご支援を頂いて、IIRSの活動目標である(@)研究・評価支援、(A)人材育成、(B)普及啓発、の3つの事業を精一杯行うことができました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。

研究・評価の支援事業では、大学生や院生など若い研究者への研究支援を行い、これを通して教育現場において、形態学関連の指導をさらに一層推進する事の必要性を痛感しました。

人材育成・普及啓発事業としては、@5月の日本顕微鏡学会学術講演会(開催地:久留米市)、A6月のIIRSセミナー、B9月の日本植物学会(開催地:広島市)のそれぞれでのシンポジウム、C11月の顕微鏡学会シンポジウム(開催地:富山)におけるIIRSとしては初めての経験となるモーニング・レクチャー、そして、D日本分子生物学会(開催地:横浜市)での年会フォーラムの4件を開催いたしました。これらの他に、恒例のIIRSワークショップも実施し、「顕微技術の先端開発と応用研究の現状と将来を見通す!」をテーマに、宮田真人(大阪市大)、野地博行(東京大学)、高橋真一(日産自動車(株)総合研究所)の各先生からご講演を頂き、ご参加の皆様と活発な議論と意見交換ができました。また、これに続くアカデミックサロンでは、「産業界とアカデミズムの接点を求めて“技術開発と人材育成”」をテーマにしたご講演をいただき、フロアの皆様との活発な意見交換がなされました(URL:http://jiirs.orgをご参照ください)。この中で取り上げられた“大学卒業生が大学院進学にあまり関心を示さなくなっていることの問題”は、現代の日本にとって緊急の課題と考えられますので、IIRSのHPにワークショップとは別に枠を設けて、報告を載せました。ご覧頂けましたら幸いに存じます。

次に、今年度の人材育成・普及啓発事業としては、総会(6月8日)後のセミナーにおいて、澤口 朗先生よりこれまでの調査研究の纏めとなる「渡辺記念会調査研究、<三部作>報告と将来への提言(仮題)」をご講演いただき、また、辻 俊一(キリン(株)先生より「蛍光高分子による細胞内温度の可視化技術開発(仮題)」のご講演をいただく予定にしております。そして、9月の日本植物学会(開催地:仙台市)では、シンポジウム「最先端可視化技術による植物解析〜見る顕微鏡から捉える顕微鏡へ〜」を日本植物形態学会との共催で開催いたします。例年11月にはIIRS ワークショップを開催していますが、今年はこれをIIRS創立十五周年の記念式典と記念シンポジウムおよび祝賀会として、11月8日(金曜日)に、東京大学伊藤国際学術研究センター(創立十周年の時と同じ会場です)で開催いたします。目下鋭意準備中であり、近くその詳細をご案内申し上げますので、多数の皆様のご参加をお待ちしております。さらに、11月の日本顕微鏡学会シンポジウム(開催地:さいたま市)では、調査研究からの問題提起でモーニング・レクチャーを、12月の日本分子生物学会年会(開催地:福岡市)のフォーラムでは、宮田真人先生によるマイコプラズマの運動装置に関するご講演をそれぞれ予定しております。

新技術振興渡辺記念会よりご支援を頂いている調査研究につきましては、現在、光岡薫先生を代表として、「クライオ電子顕微鏡法の現況と将来展望に関する調査研究」を展開しているところです。今年度下期からは、「海外にいる日本人研究者」の問題を取り上げ、英国在住の諸根信弘先生を代表として調査研究を行う計画をしております。

研究支援事業については、今後はコンサルタント業務を主眼として活動する所存でございます。IIRSの事務所は地の利のよい半蔵門に位置しますので、皆様が自由に話し合う場を提供して、効率的なコンサルティングの機会を造りたいと思っております。

今年度も、会員の皆様のご活躍とご健康を祈念し、IIRSへの一層のご支援を心からお願い申し上げて、新年度のご挨拶とさせて頂きます。

2019年4月1日
認定NPO法人綜合画像研究支援
理事長 大隅 正子