お知らせ
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認定NPO法人綜合画像研究支援(IIRS)
第13回可視化技術ワークショップのご報告
(協賛:(公社)日本顕微鏡学会・生体解析分科会)

開催日時 2020年11月7日(土) 14:00〜15:50
開催方法 Microsoft Teamsによるオンライン開催

第13回可視化技術ワークショップ
「マクロとミクロをつなぎ、内部まで魅せる顕微学と可視化技術」

プログラム

【座長】 安永 卓生 (九州工業大学大学院)

14:00 開会の挨拶
大隅 正子(NPO法人綜合画像研究支援 理事長)
14:10〜14:40 「走査電顕と社会貢献を考える」
甲賀 大輔(旭川医科大学)
14:40〜15:10 「サブμm X線顕微鏡CTで透視する内部構造の三次元可視化」
武田 佳彦(株式会社リガク X線研究所)
15:10〜15:40 「マイクロフォーカスX線CTを用いた恐竜研究」
河部 壮一郎(福井県立大学)
15:40〜15:50 (一財)新技術振興渡辺記念会「科学技術調査研究」報告
〜海外に研究拠点を置いて活動する日本人研究者の動向に関する調査研究〜
諸根 信弘(ケンブリッジ大学)

主催者よりの報告

第13回可視化ワークショップのご報告

安永 卓生(九州工業大学大学院・IIRS理事)

この度は、認定NPO法人 綜合画像研究支援(IIRS)の第13回 可視化技術ワークショップにご参加頂き、有難うございます。今回、「マクロとミクロをつなぎ、内部まで魅せる顕微学と可視化技術」と銘打って、実施させて頂きました。オンラインでの開催にも関わりませず、多くの方にお集まり頂き、感謝申し上げます。オンラインならではということで、遠隔よりのご参加も多くありましたことにも御礼申し上げます。

さて、今回、甲賀先生(旭川医大)には、走査型電子顕微鏡の技術を網羅的にご紹介頂き、SEMのもつ迫力の立体感のある画像と、その生物学的意義の深さを感じる時間をいただきました。正に、社会貢献という立場からも、子ども達や高校生が、この顕微学の分野、ミクロへの一歩を歩みたくなる機会を与えて頂きました。

(株)リガクの武田様からは、サブミクロンの分解能をもつ、X線顕微CT技術の最先端をみせて頂きました。CT技術の最先端及び、3次元画像のもつ情報の豊富さを改めて感じることができる時間となりました。

また、河部先生(福井県立大)には、恐竜の化石試料のX線CT画像を数多くみる機会を頂きました。外部からみた形状だけでなく、内部を観ることにより、脳や内耳の形態の比較生物学的観察といったことを通して、嗅覚や姿勢制御能の推定へと繋げていく点は、子ども達含め、我々を魅了してやまない古代生物・恐竜に思いを馳せる時間となりました。

いずれの先生方にも、顕微画像、立体画像のもつ「魅」を感じさせて頂くとともに、そこから広がる学問分野の奥深さを意識させて頂きました。

ケンブリッジ大学の諸根先生には、新技術振興渡辺記念会の「科学技術調査研究」報告として、「海外に拠点を置いて活動する日本人研究者の動向に関する調査研究」と題してお話しをいただきました。ちょうど、コロナ禍という中で、海外からのオンラインでの接続となったことも新しいワークショップの在り方を示すものとなりました。また、コロナ禍での英国での最新状況も含めながら、海外で働くことに関する問題点等を提示していただき、海外での研究経験がない私にとっても多くの気づきを与えていただくものとなりました。

全体を通して、皆様のご協力のお陰で、滞りなく、会が終了しましたことに感謝申し上げますと共に、今後とも活動にご高配頂けますことをお願い申し上げます。

参加者から頂いた感想

第13回可視化ワークショップに参加して

稲賀すみれ(鳥取大学医学部)

このたび初めて開催されたIIRSのオンラインワークショップに参加させて頂き、テーマ通り最新の可視化技術のめざましい進歩に魅せられ、その成果には大変感銘を受けました。また、これまでの対面式の講演会とは異なるいくつかのメリットがありました。

その一つとして、対面式の講演会場ではよく見えなかったりするスライドの小さな文字や画像の詳細を、目の前のPC上でハッキリと明瞭に見ることができました。中でも、甲賀大輔先生の「走査電顕と社会貢献を考える」では、世界一美しいSEM像といっても過言ではないほど見事な細胞や組織の立体像を間近に次々と拝見でき、SEMによる研究成果がテレビの科学番組や科学館での展示あるいは書籍を通して社会貢献に役立っている“手応え”を感じました。

また、武田住彦先生の講演では、生体の内部組織をサブμm X線顕微鏡CTの断面像として可視化(透視)し、電子顕微鏡画像と組み合わせて神経や微小血管など複雑な構造でも三次元構造を評価できるという最新の技術が紹介され、今後の研究や臨床診断への貢献に期待感が高まりました。

そして、阿部壮一郎先生の講演は、普段あまりなじみのない恐竜研究のお話しでした。恐竜化石の頭骨内部の構造がマイクロフォーカスX線顕微鏡CTを用いると非破壊的な解析が可能となり、CT画像から生前(?)の恐竜の脳や内耳の特徴・機能(トリケラトプスは鼻があまりよくなかったとか)が解明できるという、大変興味深い例が紹介され驚嘆しました。

最後の諸根信弘先生は、海外に研究拠点を置いて活動する日本人研究者の動向を調査研究されており、その現状や研究者が更に国内外で活躍するための課題などを様々なデータと共に紹介され、認識を新たにすることができました。

今回のワークショップのもう一つのメリットは、会場に出かけることなく直前にアクセスでき、居ながらにしてそれぞれ面白く視聴できたことです。“内部まで魅せる顕微学と可視化技術”の現状と応用の実際を知ることが出来、大変有意義なプログラムにとても満足しています。これならオンライン開催も案外イケル(?!)と思いました。関係者の皆様に感謝申し上げます。

写真集

座長を務める安永理事

甲賀先生

武田様

河部先生

諸根先生

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